この記事の結論
900字では、「市政の目標→対象と課題→具体策→関係者との協働→自分の強み→成果」の順で書きます。京都の価値を守るだけでなく、暮らしの豊かさ、参加、次世代への継承へつなげます。
1. 試験形式と公式資料
| 区分 | 試験段階 | 時間 | 字数 |
|---|---|---|---|
| 上級〈京都方式〉 一般事務職(行政) | 第2次試験 | 40分 | 900字以内 |
令和8年度の公式問題と第2次試験案内に基づく形式です。上級〈一般方式〉とは字数・位置付けが異なるため、受験区分を確認してください。
2. 近年の出題傾向
| 年度 | テーマ | 答案で問われること |
|---|---|---|
| 令和8年度 | 図書館を多世代の学び合いの場へ | 具体的な活用方法と、経験・強みを活かす広報 |
| 令和7年度 | 公共空間等を使った地域活性化 | 多様な主体をつなぐ課題と、経験を活かす解決 |
2-1. 市政資料は「前提」として使う
問題文に計画やプロジェクトが示されても、その説明に字数を使い過ぎません。市が目指す変化を一文で押さえ、自分の提案へ進みます。
2-2. 提案は場所・人・運営まで書く
イベントを開く、情報発信するといった抽象案では足りません。誰が、どこで、誰と、どの頻度で行い、継続のために何を測るかまで具体化します。
2-3. 経験は行政で再現できる力へ変える
「部活動を頑張った」で終わらず、異なる意見を整理した、参加しやすい役割を設計した、改善を繰り返したなど、職務で再現できる行動として示します。
目指す市民・地域の変化。
対象・場・担い手を具体化。
行動として施策へ当てる。
3. 優先テーマと公式計画の課題・方向
公式計画が示す課題と方向を同じ粒度で整理します。答案では京都の価値の継承と、市民の生活実感の改善を両方入れます。
| 分野・公式計画 | 公式計画が示す課題 | 公式計画が示す方向 |
|---|---|---|
| 市政全体 京都基本構想 | 人口構造の変化、気候変動、社会的分断に加え、暮らしの文化、町並み、商いなど京都らしさを形づくる価値が失われかねない状況があります。 | 京都の本質的な価値を未来へ継承し、多様な人に居場所と出番があり、つながりと創造が生まれるまちを市民と共につくることが求められています。 |
| 分野横断・行財政 新京都戦略 | 市民生活を守りながら、文化・観光・産業・大学等の強みを活かし、政策実行力と持続可能な行財政運営を両立する必要があります。 | 「ひらく・きわめる・つなぐ」の視点で分野横断の政策を進め、しごとの仕方、財政、組織も含めて構想を具体化することが求められています。 |
| 子ども・若者 京都市はぐくみプラン〈2025-2029〉 | 子ども・若者の孤立、貧困、虐待、体験や学びの機会の差に加え、本人の意見が施策へ十分反映されにくいことが課題となっています。 | 子ども・若者を権利の主体として尊重し、意見表明と参画の機会を増やし、家庭・学校・地域・行政が成長と自立を切れ目なく支えることが求められています。 |
| 文化・観光・地域 新京都戦略 | 文化や観光の価値を守りながら、混雑、住民生活への影響、担い手不足、地域ごとの活力差へ対応し、恩恵を市民の豊かさへ還元する必要があります。 | 文化の継承と創造、持続可能な観光、地域主体のまちづくりを結び、住む人・働く人・訪れる人が価値を分かち合える仕組みを整えることが求められています。 |
| 環境・脱炭素 京都市環境基本計画2026-2030 | 気候変動、資源循環、生物多様性、生活環境の課題が相互に関係し、市民・事業者の行動変容を日常へ定着させる必要があります。 | 脱炭素、循環型社会、自然共生を個別に進めるのではなく、暮らし、産業、移動、地域活動と結び付けて環境と豊かさを両立することが求められています。 |
| 公共空間・学び 京都学藝衆構想 | 世代や所属を越えて京都の多様な価値に触れ、学び、交流できる機会を、日常の公共空間に広げていく必要があります。 | 図書館、公園、学校、区役所等を交流と学び合いの場としてひらき、市民・大学・文化芸術・企業・地域が共に運営する機会を増やすことが求められています。 |
4. 40分の使い方
| 時間 | 作業 | 確認点 |
|---|---|---|
| 0~7分 | 設問分解・構成 | 設問1・2、対象、提案、経験の接続を決める |
| 7~35分 | 執筆 | 具体策と自分の行動を対応させる |
| 35~40分 | 推敲 | 900字、設問漏れ、主語、重複を確認 |
5. 900字の答案構成
| 部分 | 目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 結論・市政の方向 | 100字 | 目指す状態と提案の中心 |
| 課題 | 150字 | 対象、不利益、原因、協働上の障壁 |
| 提案1 | 200字 | 場・活動・担い手・参加方法 |
| 提案2 | 170字 | 周知、継続、支援が届く仕組み |
| 経験・強み | 180字 | 経験から得た力を具体的行動へ変換 |
| 効果・結び | 100字 | 参加・継続・満足度等を測り改善 |
6. 京都市らしい施策にする四つの視点
- 京都の価値を生活へ戻す:観光や文化の成果を市民の暮らしと地域へ還元する
- 市役所を結節点にする:行政が抱え込まず、地域、大学、企業、NPO、文化関係者をつなぐ
- 公共空間をひらく:図書館、公園、学校、区役所等を参加と交流の接点にする
- 次世代へ継承する:子ども・若者が受け手ではなく、企画と実行の担い手になる仕組みをつくる
この目標を、対象、具体策、協働、自分の強み、成果指標へつなげます。
京都市役所で準備したい3つの予想テーマ
過去問で繰り返される「文化・観光・持続可能性」と、新京都戦略が示す現在の政策方向を重ね、次の試験に向けて優先する3テーマを整理しました。
過去の出題要因から、現在の変化を読む
下の3分野は各自治体の出題実績を一律に示すものではなく、地方上級・県庁・政令市で繰り返し問われる論点です。京都市役所固有の実績は、このページ上部の過去問分析と照合します。
文化・観光を支えるAI・DXと担い手
人手不足と持続可能な都市サービス観光、文化、中小企業、行政の担い手不足に対し、デジタル化と人材育成を組み合わせます。
猛暑と観光負荷に適応する京都
気候適応と持続可能な観光暑さ、災害、観光集中が市民生活と文化財へ及ぼす影響を捉え、分散と保全を進めます。
若者が文化と地域を担う京都
若者定着・住まい・地域参加学生や若者が、学びの後も住み働き、文化・地域活動の担い手になれる条件を考えます。
共通3問を京都市役所向けに書き換える
問題一覧では共通3問を使い、答案の対象・原因・施策をこのページの地域事情へ置き換えます。
共通3問を選び、京都市役所の計画・地域条件・行政の役割を使って答案を具体化します。
自治体ごとの試験時間・字数・設問形式は異なります。受験年度の案内を確認し、このページの地域事情と計画を使って答案を各自治体向けに具体化してください。
試験形式への合わせ方:京都市の上級〈京都方式〉は40分・900字以内です。各予想テーマで、市職員としての提案に自分の学び・経験・強みをどう生かすかまで準備します。
予想テーマを公式計画で具体化する
予想テーマの方向を確認したら、新京都戦略と分野別計画で、京都市役所が課題をどう捉え、どの対象へ、どの主体と取り組もうとしているかを確認します。
次に読む京都市役所の計画・戦略→