この記事の結論
兵庫県対策では、阪神・淡路大震災の教訓、防災・減災、少子化・子育て、デジタル包摂、SDGs、地域間格差を優先します。答案は県の現状 → 目指す姿 → 課題・原因 → 県の取組1~3 → 効果の順で、県の広域調整機能を示すことが重要です。
1. 試験概要と公式資料
| 区分 | 形式 | 時間 | 字数 |
|---|---|---|---|
| 事務系職種(大卒程度・通常枠) | 論文1題 | 60分 | 800字 |
公式試験案内では、一般的な課題により、大学卒業程度の理解力・判断力、独創性・説得力、文章表現力・構成力を確認するとされています。
2. 過去問から分かる出題傾向
| 年度 | テーマ | 問われる視点 |
|---|---|---|
| 令和7年度 | 防災・減災社会 | 災害の教訓、目指す姿、県の取組 |
| 令和6年度 | 少子化・子育て | 現状と課題、安心して子育てできる兵庫 |
| 令和5年度 | デジタル包摂 | スマート兵庫、誰も取り残さない実装 |
| 令和4年度 | SDGs | 意義、選んだ目標、県の施策 |
| 令和3年度 | すこやか兵庫 | 将来展望と県の目指す社会 |
2-1. 県の計画・経験を前提に論じる
阪神・淡路大震災、「ひょうご子ども・子育て未来プラン」、「スマート兵庫戦略」、「兵庫2030年の展望」などが設問に入っています。計画名の暗記ではなく、計画が必要な背景と、自分が最優先と考える課題を説明します。
2-2. 「目指す姿」と施策をつなぐ
5年度とも、最終的にどのような社会を実現するかが重要です。「施策を行う」で終わらず、県民の行動や生活がどう変わるかまで書きます。
2-3. 県・市町・地域・企業の役割を分ける
広い県土と多様な地域を持つ兵庫県では、県が共通基盤、広域調整、データ共有、人材・財政支援を担い、市町や地域が実情に合わせて実施する形が有効です。
県民の変化で示す。
地域差も捉える。
役割と効果を書く。
3. 優先して準備したいテーマ
| 分野 | 主な課題 | 取組の方向性 |
|---|---|---|
| 防災・減災 | 教訓の風化、南海トラフ、豪雨、要支援者 | 個別避難、地域訓練、情報共有、事前復興 |
| 子育て・若者 | 希望する結婚・出産との隔たり、地域差 | 雇用、住居、伴走支援、切れ目ないサービス |
| DX・デジタル | 格差、使いにくさ、情報管理 | 対面併用、支援員、BPR、データ連携 |
| 地域創生 | 人口減少、交通、担い手不足 | 市町支援、地域資源、関係人口、移動支援 |
| 産業・環境 | 脱炭素と競争力、人材不足 | 中小企業支援、技術実装、人材育成 |
| 包摂・健康 | 孤立、格差、支援へのアクセス | 早期把握、相談、多機関連携、地域拠点 |
公式計画が示す課題と方向を確認する
兵庫県は地域ごとに人口構造や生活条件が異なります。計画が示す課題と方向を分けて読み、県が市町を支える理由まで理解します。
| 分野・公式計画 | 公式計画が示す課題 | 公式計画が示す方向 |
|---|---|---|
| 地域創生 第3期兵庫県地域創生戦略 | 人口減少と若者流出が続く中、交通、医療、買物など生活サービスと地域産業の担い手を地域ごとに確保することが課題となっています。 | 地域資源を生かした仕事と交流を生み、拠点・交通・デジタルを組み合わせて、人口減少下でも暮らしを維持できる生活圏をつくることが求められています。 |
| 防災・減災 兵庫県地域防災計画 | 阪神・淡路大震災の経験を次世代へ継承しながら、南海トラフ地震や豪雨に備え、要配慮者を含む避難の実効性を高めることが課題となっています。 | 県・市町・地域・事業者が平時から役割を共有し、個別避難、訓練、物資・情報の広域支援を通じて自助・共助・公助を機能させることが求められています。 |
| 子育て・若者 ひょうご子ども・子育て未来プラン | 希望する結婚・出産と現実の隔たりに加え、家庭状況や居住地域によって子育て支援や体験の機会に差が生じることが課題となっています。 | 妊娠・出産から子育て、教育、若者の自立まで支援を切れ目なくつなぎ、地域による利用格差を縮めることが求められています。 |
| DX・デジタル包摂 スマート兵庫戦略 | 行政・地域のデジタル化が進む一方、高齢者等の利用格差、使いにくさ、地域ごとの実装力の差、個人情報や安全性への不安に対応することが課題となっています。 | 対面手段を残しながらアクセシビリティと使いやすさを高め、市町・企業・大学とデータを活用し、誰一人取り残されない地域DXを進めることが求められています。 |
| 健康・包摂 兵庫県健康づくり推進実施計画(第3次) | 健康寿命や健診受診、生活習慣、支援へのアクセスに地域・世代・生活状況による差があり、孤立や疾病の重症化を早期に防ぐことが課題となっています。 | 県民、市町、医療・福祉、企業、地域が役割を分担し、データに基づく予防、相談、居場所と多機関連携を地域で進めることが求められています。 |
| 産業・環境 ひょうご経済・雇用戦略 | 人手不足や生産性の伸び悩みへ対応しながら、地域産業がデジタル化と脱炭素化へ移行し、県内で良質な雇用を確保することが課題となっています。 | 中小企業の技術・経営改革と人材育成を支え、地域の強みを成長分野へつなぎながら、環境と経済が両立する産業構造へ転換することが求められています。 |
4. 60分・800字の答案構成
10分で設問分析と構成、45分で本文、5分で推敲を目安にします。800字では施策を増やしすぎず、原因に対応する二つの柱へ絞ります。
| 段落 | 目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 序論 | 80~100字 | 背景、目指す姿、結論 |
| 課題・原因 | 140~170字 | 対象、地域差、放置した影響 |
| 取組1 | 200~230字 | 県全体の基盤・予防策 |
| 取組2 | 200~230字 | 市町・地域との実施策 |
| 結論 | 80~100字 | 効果と職員としての姿勢 |
5. 令和7年度「防災・減災社会」の構成例
| 部分 | 構成メモ |
|---|---|
| 目指す姿 | 災害時に誰も情報・避難・支援から取り残されず、地域が自律的に初動を取れる社会 |
| 課題 | 震災の記憶の風化、要支援者情報の更新不足、地域ごとの訓練・備蓄の差 |
| 取組1 | 震災経験を教材・訓練へ継承し、デジタルと対面で住民の判断力を育てる |
| 取組2 | 県が市町間のデータ・物資・応援人員の共通基盤を整え、広域訓練で検証する |
| 効果 | 自助・共助・公助が平時から接続され、発災直後の被害と支援の遅れを抑える |
6. 兵庫県らしい具体策にする方法
- 経験を生かす:阪神・淡路大震災の教訓を知識ではなく訓練・人材育成へつなぐ
- 地域差を前提にする:都市部、沿岸部、中山間地域などで実施方法を分ける
- 県の役割を書く:市町を越える共通基盤、標準、専門人材、財政支援を示す
- 検証する:参加率、支援到達時間、利用率などで改善を続ける
7. まとめ
- 公式の大卒事務系論文PDFで出題傾向を確認できる
- 現行の通常枠は60分・800字を基準に準備する
- 防災、子育て、デジタル、SDGs、地域創生を優先する
- 県の計画から、課題・施策・県民への効果をつなぐ
- 県・市町・地域・企業の役割を分ける
兵庫県庁で準備したい3つの予想テーマ
過去問で繰り返される「地域創生・多様な地域」と、ひょうごビジョン2050が示す現在の政策方向を重ね、次の試験に向けて優先する3テーマを整理しました。
過去の出題要因から、現在の変化を読む
下の3分野は各自治体の出題実績を一律に示すものではなく、地方上級・県庁・政令市で繰り返し問われる論点です。兵庫県庁固有の実績は、このページ上部の過去問分析と照合します。
多様な地域をつなぐAI・DXと行政サービス
都市・農山漁村のサービス維持地域ごとに異なる人口構造と需要を踏まえ、デジタル化、広域連携、対面支援で暮らしを支えます。
災害の経験を次世代へつなぐ防災
地震・風水害と地域防災力災害経験の継承、要配慮者の避難、企業・学校・地域との訓練を組み合わせるテーマです。
若者が地域を選び直せる兵庫
若者定着と地域の魅力仕事、住まい、移動、文化、地域参加の選択肢を増やし、地域間の人口偏在にも対応します。
共通3問を兵庫県庁向けに書き換える
問題一覧では共通3問を使い、答案の対象・原因・施策をこのページの地域事情へ置き換えます。
直近出題との関係:防災・減災は令和7年度にも出題されています。連続出題を断定するのではなく、気候適応や要配慮者支援へ論点を広げた応用テーマとして準備します。
共通3問を選び、兵庫県庁の計画・地域条件・行政の役割を使って答案を具体化します。
自治体ごとの試験時間・字数・設問形式は異なります。受験年度の案内を確認し、このページの地域事情と計画を使って答案を各自治体向けに具体化してください。
予想テーマを公式計画で具体化する
予想テーマの方向を確認したら、ひょうごビジョン2050と分野別計画で、兵庫県庁が課題をどう捉え、どの対象へ、どの主体と取り組もうとしているかを確認します。
次に読む兵庫県庁の計画・戦略→