大阪府庁の論文過去問一覧|行政・警察行政(大学卒程度)
大阪府が公式に公表している大学卒程度の論文問題を整理しました。社会課題を多角的に分析し、企業・行政・地域などの役割を含む具体策まで論じる出題が続いています。
1. 出題形式
| 対象区分 | 試験段階 | 時間 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 行政・警察行政 (大学卒程度) | 第2次試験 | 60分 | 社会事象への基礎知識、論理的思考力、企画提案力、文章作成力等 |
令和7年度試験案内に基づく形式です。字数は公式案内に明示されていないため、時間内で設問(1)(2)の双方へ過不足なく答える練習を優先します。
2. 令和7年度|ビジネスケアラー
我が国では、高齢化の進行に伴い、ビジネスケアラー(*)の数が増加している。
ビジネスケアラーの抱える問題は、仕事と介護の両立だけでなく、生活面や心理面など様々な面において、介護者や被介護者の人生に影響を及ぼすものである。
2030年には、家族介護者のうち約4割(約318万人)がビジネスケアラーになる見込みとなっており、ビジネスケアラーの抱える問題を各家庭だけの問題とするのではなく、社会全体で解決することが求められている。
このことについて、次の(1)、(2)の問いに答えなさい。
*ビジネスケアラーとは、仕事をしながら家族等の介護をする人をいう。
- ビジネスケアラーに関する課題について、介護者、雇用企業、社会全体など、多角的な視点からあなたの考えを具体的に述べなさい。
- ビジネスケアラーが抱える課題を解消していくために、雇用企業や社会全体でどのような支援が求められるか、あなたの考えを述べなさい。
3. 令和6年度|小児・AYA世代のがん
我が国においては、令和5年3月に「第4期がん対策推進基本計画」が閣議決定され、この新たな基本計画では、「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す。」が全体目標として掲げられている。
小児期及びAYA世代(※)においても、がんは病死の主な原因の一つであるが、これらの世代のがんは、時に診断や治療が困難な希少がんをはじめ、多種多様ながん種を多く含むことや、乳幼児から思春期前の小児期、活動性の高い思春期や若年成人世代といった特徴あるライフステージで発症することから、成人のがんとは異なる対策が求められる。
このことについて、次の(1)、(2)の問いに答えなさい。
※AYA世代とは、「Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)」の頭文字をとったもので、主に15歳から39歳の世代を指し示す。
- 小児期及びAYA世代のがん患者(治療を終了した人を含む。)が抱える課題について、それぞれのライフステージにも触れながら、あなたの考えを述べなさい。
- (1)を踏まえ、こうした小児期及びAYA世代のがん患者、その家族、医療機関等に対して社会的にどのような支援が求められるか、あなたの考えを述べなさい。
4. 令和5年度|中小企業のカーボンニュートラル
深刻な自然災害・異常気象など、気候変動問題への対応を背景として、カーボンニュートラル目標を表明する国・地域が増加し、世界的に脱炭素の機運が高まる中、我が国においても、2030年度の温室効果ガス49%削減、2050年カーボンニュートラル実現という国際公約を掲げており、事業活動においてもカーボンニュートラル実現の重要性が高まっている。
この国際公約を達成するためには、大企業のみならず、日本の温室効果ガス排出量の約2割程度を占める中小企業においても脱炭素化を進めていくことが必要である。
これらについて、次の(1)、(2)の問いに答えなさい。
- 脱炭素経営によってもたらされる中小企業側のメリットに触れつつ、中小企業がカーボンニュートラルに取り組む意義について、あなたの考えを述べなさい。
- 中小企業がカーボンニュートラルの取組みを進めるにあたり、行政として企業の取組み段階に応じてどのように支援できるか、あなたの考えを具体的に述べなさい。
5. 出題傾向
- 設問を二段階で処理する:課題分析と支援提案を混ぜず、後半で因果を接続する
- 複数主体を置く:府、市町村、企業、医療・福祉機関、地域の役割を分ける
- 当事者の生活から考える:制度名だけでなく、利用までの障壁と利用後の変化を書く
- 段階別・対象別に具体化する:一律の啓発ではなく、課題の深さに応じた支援を示す
傾向と書き方